燧ヶ岳



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1、燧ヶ岳概略

(1)名前の由来

 「ひうち」の由来は檜枝岐村から見ると、7月までガレ場にある残雪の形が火ばさみに似ているため。
 「ナデッ窪」は雪崩が多いことより。

(2)成立、地形、地質

 山頂部は俎嵒(まないたぐら)、柴安嵒(しばやすぐら)、ミノブチ岳、赤ナグレ岳、御池岳からなっています。 

 燧ヶ岳の土台ともいえるモーカケ火砕流堆積物は今から35万年前に噴出し、ブナ平や尾瀬沼南岸、渋沢大滝周辺でも見られるそうです。また、モーカケ火砕流発生数時間前に噴出したとされる七入軽石は現在の燧ヶ岳山頂直下に火口があったとされています。
 約10万年前頃に大橇沢に火山体が形成され、1万9千年前には重兵衛池溶岩と熊沢田代溶岩ドームが生じ、現在ある柴安嵒などの円錐形火山体はその直前にできあがったものとされています。
 約8000年程前には山頂の土塊が崩落して現在の柴安嵒や俎嵒、ナデッ窪ができあがり、さらにこの岩なだれにより沼尻川がせき止められ尾瀬沼が生じました。その後、岩なだれによりできたナデッ窪には赤ナグレ岳の溶岩流が流れ込み埋められたそうです。
 そして500年前に御池岳の溶岩ドームが生じ、ドームが常温に冷却する最終過程で水蒸気爆発が発生しました。現在御池岳山頂にある砂礫地のくぼみがその噴火口にあたります。
 なお、燧ヶ岳は活火山のレベルC(過去100年、噴火していない火山)。

 参考サイト群馬大学早川由紀夫研究室

 柴安嵒から尾瀬ヶ原方面へ向かうルートには、皿状に窪んで表面のスベスベした岩石が多数転がっております。これは火山弾といって一旦上空に吹き飛ばされた溶岩が下降途中で冷やされ『への字型』に曲がってしまったためなのです。

(3)植生

 オオシラビソ林…2250m付近まで(ダケカンバを含む)
 ダケカンバ林…ナデッ窪沢中上部
 ハイマツ低木林…山頂部の2200m付近より
 ナデッ窪にはヒカリゴケが生育していることからも、火山性の山といえるし2000m以上には、まだまだミヤマハンノキの群落がハイマツより多いことから、ナデッ窪周辺は比較的新しくできあがったエリアいうことが判断できます。