尾瀬沼



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成因

 8000年程前に燧ヶ岳の山頂を含むあたりで岩なだれが生じ(沼尻岩なだれ)、これにより沼尻川が堰き止められ尾瀬沼ができたと言われています。



水源

 主として燧ヶ岳の雪解け水、続いての梅雨などが尾瀬沼を潤しています。なお、沼の氷が解け出すのはゴールデンウイークの頃が一般です。また、解け出す前だと赤シボといって下の写真のように雪に赤みがついて美しく、尾瀬沼の風物詩ともなっています。


赤シボと燧ヶ岳

赤シボは春先雪解けの際、プランクトンが大量に発生して赤潮のようになったためといわれています。



尾瀬沼の植物

aイトキンポウゲ、クロバナロウゲ、ミツガシワ、フトイなど
b水生植物にはジュンサイ、バイカモ、ヒロハノエビモ、ササエビモ、ヒツジグサ、ホザキノフサモ、コタヌキモ、オヒルムシロ、フトヒルムシロ、エゾヒルムシロ、コカナダモなど。
 コカナダモは北アメリカ原産の帰化植物で、日本には雄株のみしか入っていません。1974年に侵入したといわれ、その後尾瀬沼一面に繁茂しましたが、現在は急減しています。



尾瀬沼の魚

 ニジマス、イワナ、ヤマメ、ギンブナ、コイ、アブラハヤ、ワカサギ、ドジョウなど。その他、淡水カイメンも生息しております。ヒメマスもいるとは目録にありますが、いるという話しはあまり聞きません。
 参考)池、沼、湖の違いの目安

 池…湖や沼より小さい

 沼…水深が浅く泥の底が深い池

 湖…池、沼より大きく水深が深い



生活排水の影響

 尾瀬沼の水草類に変異しているものがあり、ヒツジグサの大型化が目立ちます。
 沼尻休憩所はトイレ使用料が200円、沼尻ソバ屋はタダ。だからといって沼尻のソバ屋に行くのはどういうものか?ここは、肥ダメ式なので、ここへトイレが集中してしまうことは環境への負荷が高まります。小屋の人にも迷惑だし、こんな所でケチッてどうするの?混雑していて、我慢も限界にきているのなら何も申しません。生理現象ですから。でも、お金のことばかり気にする登山者が多すぎるのは気にかかりますね。浄化槽を設置している沼尻休憩所を極力御利用ください。



大江湿原

(1)標高1660m程で低層湿原と中間湿原地帯があります。ニッコウキスゲ、オタカラコウ、オゼヌマアザミなどが群生。
(2)ヨシ群落、オオカサスゲ群落、オオバセンキュウ〜オニナルコスゲ群集などがあります。
(3)ヤナギランの丘(平野家の墓所)や三本カラマツ、ニジマスやギンブナが泳いでいることで知られています。



小淵沢田代

(1)尾瀬沼の東にある標高1820mのオオシラビソ林などに囲まれた静かな山地湿原。
(2)周囲の森林からの湧き水で潤されている。
(3)ニッコウキスゲ、ヌマガヤ、キリガミネアサヒランなどのある高層湿原や小さな池塘がる。



白砂湿原

 名前の由来は白い砂(石英か流紋岩か?)が流れてくるため白砂湿原と名付けられたそうです。しかし、湿原内は白いわけではありません。
 尾瀬沼から白砂湿原に入る手前に橋のかかった綺麗な沢がありますが、ここの上流は水が湧き出しているため飲むことができます。冷たくておいしいですよ。それと、湧き水で水温が安定しているためか秋になるとイワナの産卵風景を見ることも出来ます。



コース案内

(1)北岸…ビジターセンター〜沼尻休憩所

1998年秋に木道整備がなされたことと、南岸と異なりアップダウンがほとんどないのでかなり歩き易くなりました。以前は一本の木道が途切れ途切れにあるだけだったので、すれ違うときに相当神経を使いました。そのためほとんど利用していなかったのですが、現在はこちらのほうが安全です。
 北岸は大小様々な湿原があり飽きることはありませんが、樹林帯に入っている時間が長いので尾瀬沼を見ながらの歩きというわけにはいきません。そのかわり、北岸には尾瀬の名を冠したオゼトウヒやオオシラビソ、コメツガ、ネズコなど針葉樹が豊富です。木道脇に落ちている松ぼっくりの大きさを比べてみるのもおもしろいかもしれません。とくに、平地のクロマツやアカマツに慣れている人にとってコメツガの松ぼっくりは2cm程しかないので、さぞ可愛気に見えるはずです。沼尻近辺の木道から沼を見渡すとヒオウギアヤメやミツガシワの群落が見られるのも北岸のメリットでしょう。
 また、浅湖(あざみ)湿原から沼尻方面へ向かって少し斜面を上がると、右手の枯れ枝に何やら薄緑色の紐状のものがいっぱいぶらさがっているのが見られます。これは(ヨコワ)サルオガセといい地衣類の一種で指標生物のひとつとして知られ、空中湿度が高く、日当たりの良い風の少ない所を好みます。尾瀬沼があるため常に空中湿度が高く、浅湖湿原が目の前にあり開けているのでサルオガセには絶好の環境なのかもしれません。また、枯れ枝の先を好んで着生するため樹木に寄生して枯れさせてしまうように見られがちですが、寄生しているわけではなく生育条件がいいからだけなのです。
 つまり、サルオガセは風で一部が飛ばされることにより繁殖していくので、葉の生い茂った枝よりも風通しの良い枯れ枝の方が都合がいいのです。
 このサルオガセが浅湖湿原の左側にあることから、この一帯は燧ヶ岳からの吹き下ろしの風が多いことが推測されます。

(2)南岸…三平下〜沼尻休憩所

 沼尻から三平下へ向かって5分程歩くと小沼湿原が現れます。小沼の隣にあるため名付けられた湿原で、ここからの燧ヶ岳の姿はなかなか見ごたえがあります。小さな湿原ではありますが、ここにはアカミノイヌツゲといって赤い実をつける岩盤地特有の樹木が見られます。8000年程前に起きたといわれる沼尻岩なだれの影響でこのあたりは岩石が多く、岩盤地特有の植生になっているものと考えられます。
 南岸の湿原はここだけなので北岸のように湿原を楽しめませんが、尾瀬沼が良く見えるのが良い所。その代わりアップダウンも多く道も狭いのですれ違いが大変です。ハイシーズンに歩くと通常の所用時間の倍の2時間もかかってしまうことがあるので注意してください。    

 

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